バラ

バラ

バラの生産は県内各地で取り組まれており、国東市、佐伯市などの平坦地から、玖珠町、九重町の高標高地まで栽培されている。それぞれの気象条件をいかし、数多くの品種の栽培が取り組まれている。栽培方法は土の代わりにロックウールを培地として使う「アーチング栽培法」が主体で県内各地でバラの栽培団地がつくられている。玖珠町の生産法人ではオリジナル品種にも取り組み、約200種の品種が試作されている。

実力の品

大分県産のバラとは

大分県産のバラとは

日常に彩りを添えるだけでなく、人生のさまざまなシーンを演出してくれる花。とりわけバラは華やかで、多くの人から愛されている花です。大分県では平坦地から高標高地にかけてそれぞれの地域の気象条件を活かし、数多くの品種が栽培されています。年間に1400万本を出荷しており、栽培面積、出荷量ともに全国7位の産地です。 バラは土に直接苗木を植えているのではなく、栄養と水を含んだ「ロックウール」というスポンジ状の培地に苗木を植えて育てます。連作障害がなく成長が早いことから、大分県ではこの水耕栽培がバラづくりの主流になっています。さらに、一部の枝を折り曲げて育てる「アーチング」の技術も取り入れ、品質の良いバラを周年栽培することに成功しています。

  • 【主な産地】:玖珠町、九重町、杵築市、国東市、日田市、由布市
  • 【生産量】:1480万本(2007年)
  • 【出荷先】:東京・大阪ほか
  • 【出荷時期】:周年
  • 【出荷規格】:30~50本/段ボール箱(縦箱)

美力の人

特殊な栽培技術と丁寧な手作業
好みの品種で、もっと身近に

特殊な栽培技術と丁寧な手作業

国東市の小懸一興さんはバラ栽培を始めて15年目。全部で55アールの鉄骨ハウスの中で約30品種を育て、年間30万本を出荷しています。国東市は温暖な気候に恵まれた地域で、冬でも日照量が多いことから、季節を問わず美しいバラを咲かせることができます。 バラは土に直接苗木を植えるのではなく、栄養と水を含んだ「ロックウール」というスポンジ状の培地に苗木を植えて育てます。連作障害がなく成長が早いことから、大分県ではこの水耕栽培がバラづくりの主流になっています。さらに、一部の枝を折り曲げて育てる「アーチング」の技術も取り入れ、品質の良いバラを周年栽培しています。 一つのハウスの中には複数の種類のバラが植えられ、色とりどりの花の間での作業が続きます。出荷前の収穫作業、美しい姿にするために孫芽と呼ぶつぼみを摘み取る作業と、時にはとげで手に傷をつけながら丁寧に行います。「毎日の管理と丁寧な仕事。これがバラづくりの基本」と小懸さん。液肥の量や与えるタイミング、期間など、それぞれのバラの状態に合わせることが、花の良し悪しだけでなく、葉の色付きや鮮やかさに影響します。気温や天候の影響を受けやすいデリケートなバラなので、常にハウスの温度と湿度にも気を使っています。

好みの品種で、もっと身近に

花持ちが良く、一本一本がしっかりしていると評判の小懸さんのバラですが、その理由は、とことん丁寧な作業と鮮度保持へのこだわりにあります。少しの間でも鮮度を落とさないよう、収穫したバラはすぐに専用の冷蔵庫に入れます。サイズを揃えたり、余分な葉を落とす選花作業では、品質を確かめながら手作業で行い、花を傷めずに届けられる専用の水が入った縦箱へ。箱詰め後も集荷車が到着するまで冷蔵庫に保管するという徹底ぶりです。小懸さんのバラはJAを通じて関西を中心に主に出荷されていきます。  毎年のように新品種が発表され、一万種以上あると言われているバラ。「色や形もさまざまある中で、好みの品種を見つけてもっとバラを楽しんでほしい」と小懸さん。手塩にかけて大事に育てた、まさに“箱入り娘”のようなバラは、日本各地のさまざまなところへ、とびきりの感動と笑顔を届けていることでしょう。

魅力の地

希少な生態系も息づく自然の宝庫
土地条件を生かしたバラ栽培

希少な生態系も息づく自然の宝庫

大分県の南西部に位置し、熊本県阿蘇郡に接する九重町は、九重連山の麓にあります。標高約800~1700mの山を10以上も有するそれは「九州の屋根」とも呼ばれる名峰ばかり。また、ラムサール条約にも登録されたタデ原湿原に代表されるように、稀少な植物の生息する湿原や原生林も存在する自然景観に富んだまちでもあります。そして地熱などの資源にも恵まれており、「九重九湯」は数ある大分の温泉地のなかでも人気のスポットです。

土地条件を生かしたバラ栽培

標高が高い九重町は、朝晩の気温が低く、昼間との温度差が大きいため、バラが鮮やかに色づきます。また、点在する温泉を活かした省エネ栽培も行われています。

大分県産品 PR大使
温水かぼす