養殖ブリ・かぼすブリ

水産

養殖ブリ・かぼすブリ

大分県名産の「かぼす」を餌に混ぜて育てた「かぼすブリ」。その特徴は「さっぱり」「香りよく」「血合い(赤身の部分)が鮮やか」3拍子そろった旨さ。気品のあるさっぱりとした脂はいくらでも食べられると大好評です。大分県農林水産研究指導センター水産研究部の研究成果「かぼすブリ」は、ブリが旬を迎える冬限定で出荷されます。かぼすブリの綺麗な美味しさと大分の漁師の心意気を是非ご堪能ください。

●かぼすブリ特集記事「しゅんくる」はコチラ

実力の品

大分県産のブリとは

大分県産のブリとは

成長するにつれて呼び名が変わる“出世魚”で、縁起ものとしてお祝い事にも欠かせないブリ。大分県ではブリの養殖が盛んで、全国3位の生産量を誇っています。臼杵市や津久見市、佐伯市で生産されるブリは、豊後水道の恵まれた環境で育てられ、身がしまって脂ののりが良いといわれています。すでに「豊の活ぶり」として全国で売り出されていますが、旬を迎える冬限定で2010年から生産を始めたのが「かぼすブリ」です。 大分県銘産のかぼすを餌に混ぜて育てることで、「さっぱり」「香りよく」「血合いが鮮やか」と、3拍子そろったおいしさに。血合いについては、通常の餌を与えた養殖ブリより最大で40時間鮮やかな状態が継続し、気品のあるさっぱりとした脂はいくらでも食べられると好評です。

  • 【主な産地】:臼杵市、津久見市、佐伯市
  • 【出荷時期】:11月~3月

味力の技

豊の活きぶりが育つ海
味の決め手、エサへのこだわり

かぼすブリが育つ海

「かぼすブリ」は、大分特産のカボスを餌に加えて育てる新しいブランド魚です。 ブリの切り身は、ヒラマサやカンパチに比べて血合い部分が早く変色してしまいます。一方で味は、魚をしめた後数日間はおいしく食べられますが、時間の経過とともに変色し、見た目の悪さから商品価値が落ちるという問題を抱えていました。そのため、県が研究を進め、開発されたのが餌にカボス果汁を添加する方法でした。カボスに含まれるポリフェノールやビタミンC等の抗酸化作用により、変色を抑えることができるだけでなく、さっぱりと臭みの少ない肉質になることが分かったのです。 臼杵市の重宝水産(佐々木兼照代表)では、佐志生の沖合でブリを中心にカンパチ、ヒラマサの養殖を行っています。成長段階ごとに分けた魚が元気よく泳ぎ回るいけすで「かぼすブリ」も大切に育てられています。40グラムほどの稚魚(もじゃこ)から、出荷する5~6㎏近い大きさまで育て上げるには、海水温、魚の動き、体色などを観察し、餌の量や内容、与えるタイミングの微調整が不可欠です。「かぼすブリ」の場合、サバやイワシなどの餌にカボス果汁の液体や粉末を加えて与えます。佐々木さんは「内臓が小さく、可食部の多いぶりが育つことも分かった」と“カボス効果”を話します。

味の決め手、エサへのこだわり

水揚げされた「かぼすブリ」は全身の色つやも美しく、ずっしりとした手ごたえから引き締まった肉質が伝わってきます。さばく時に実感するのが脂の質で、一般的な養殖ブリに比べて包丁の感触がとても軽いことに驚きます。つまり、脂がしつこくなくさっぱりしている証で、ブリの刺身が苦手な人でもおいしく食べられたという感想も寄せられているほど。「さっぱりと食べやすいかぼすブリで、今後はブリという魚のおいしさを広く味わってもらいたい」と佐々木さんは期待を寄せています。養殖ブリ、カボス共に大分県を代表する特産品のハイブリッド産品ともいえる「かぼすブリ」。第2の関あじ、関さばを目指して、生産者の挑戦は始まったばかりです。

魅力の地

地域色に富んだ、九州一広いまち
県内随一の水産都市

地域色に富んだ、九州一広いまち

大分県南東部に位置する佐伯市は、山間部や番匠川下流の平野部、複雑に入り組んだリアス式海岸の続く海岸部と変化に富んだ地域を抱えています。国の天然記念物に指定された「小半鍾乳洞(おながらしょうにゅうどう)」の傾柱石や、複雑なリアス式海岸を有す国定公園「日豊海岸」など、この辺り特有の自然を体感できるスポットも数多くあり、訪れる人々を楽しませてくれます。

県内随一の水産都市

佐伯の沿岸部を流れる豊後水道は、瀬戸内海の潮と南からの黒潮がぶつかるプランクトンが豊富な海域で、年間を通して様々な種類の魚介類が獲れる海の幸の宝庫です。豊かな海に支えられた佐伯市は、水産業のなかでも、複雑で入り組んだリアス式海岸を利用した養殖業が盛んで、とくに養殖ヒラメの生産高は県の生産高の80%強を占めています。

大分県産品 PR大使
温水かぼす